BINDIVIDUAL Compilation EP『BVBV』Special interview【Black Boboi】後編
6月23日に表参道WALL&WALLにてコミュニティレーベルBINDIVIDUALの企画イベント『BVBV』が約6年ぶりに行われる。
それに伴うコンピレーションEPがデジタルリリースされ、今回シングル「Wait at the water」で楽曲参加したBlack Boboiの3人にインタビューを行ない、楽曲制作やライブ作りへのこだわり、また今回の企画イベントや次回作のアルバムについても話を伺った。
前編はこちら
それに伴うコンピレーションEPがデジタルリリースされ、今回シングル「Wait at the water」で楽曲参加したBlack Boboiの3人にインタビューを行ない、楽曲制作やライブ作りへのこだわり、また今回の企画イベントや次回作のアルバムについても話を伺った。
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- 今作「Wait at the water」は前作のSILKから4年ぶりのリリースですが、制作において心情の変化などはありましたか?
- う(小林うてな以下う) 変化は感じたんですけど…何が変化したかっていうとなんだろう。
シングルを作ったのは結成時の「Sleepwalk」と「Between Us 2」 ぶりで。今回久々にシングルに向き合うことで、 ”3人の状況整理”になったような気がします。
今アルバムを作っているのだけど、この状況整理があったからか、アルバムはまた違う気持ちで作れている。「Wait at the water」という時間があって良かったなと思う。
J(Julia Shortreed以下J) BINDIVIDUALで3チーム一緒に同じキー、同じテンポで曲を作るっていう縛りが凄い面白くって。
今までのBoboiではそういうことがなかったから、
それも1つ色々切り離せた感じがしますね、うてなが言うように。
- アルバムの完成も楽しみにしています!
3人はBlack Boboi以外にソロの活動もされていますよね。
ソロとBlack Boboiではそれぞれスタイルが全く違うと思うのですが、Black Boboiで曲をやるとなった時、ソロ活動から活かしている部分や心がけてることはありますか? - e(ermhoi以下e) 私はここ数年周りに突然ジャズミュージシャンがめちゃめちゃ増えて、毎日ジャズを聴き続けているので、今までは自分が作ってきた音楽って結構ループしていくコード進行だったんですけど、自分が聴いてきた音楽の要素、例えばストラクチャーから変えてみるとか、勉強がてらコードが変わっていく曲を作るみたいなことをちょっとず意識してデモを作ったりとかして、それに2人の要素が混じるのがめちゃくちゃ楽しいというか。
自分が無責任に作ったものを2人に投げつけて、それが良い感じになるのを見て楽しんでるって言う感じかな(笑)
「すごい!成り立ってる!」みたいな(笑)
- 全(笑)
- う それを感じる。
- 制作中のアルバムも、前からBlack Boboiを聴いている方はもしかしたらその要素や雰囲気の変化が伝わるかもしれませんね。
うてなさん、ジュリアさんはいかがですか? - う もっと昔はBlack Boboiというものをイメージして曲を書いてたんですけど、最近は1回お休みがあって、曲作るってなった時に「何も浮かばないな〜、難しい」って思ってて。
今回アルバムを作るにあたって、みんなで一緒にコンセプトとかこういったものを作ろうみたいなものを考えられてからは手が動くようになった。そこはソロとは大いに違いますよね。
1人でやったらなかなか進まないよね。3人でやるから進まないこともあるけど(笑)
- 全(笑)
- J Boboiで作る空間は、うてなミックスという柔らかな音像と、3人だから作れる壮大で心地よい暗さがあって、そのBoboiの空間の中で「こんな曲をやりたい」とか「こういう曲を作ったら2人がもっとかっこよくしてくれそう」みたいなことを思って、デモを作ります。
特に今回はコンセプトのあるアルバムを作っているから、その物語の中で見える景色とかと「こうゆう演出の中でライブをやりたい!」みたいな頭の中に広がる絵が合致した曲を2人に送りましたね。
まったく質問に答えていませんでした。
ソロ活動から活かしている部分はあまりないかもしれない。
ソロでできないことをBoboiでやってみようという気持ちで挑んでいます。
う Boboiも一応バンドといえばバンドなんだけど、リハスタに毎週入って一緒に音を出して、というカタチではなくて。
うちらも一応バンドだとしたら相当スタジオ入ってない方だと思うんだけど、なんかそれが面白いところで。でも作り方はめちゃくちゃバンドなんだよね。
100%でデモを送らない感じが成り立ってるのも面白いと思います。それが ”難しい” と思うようなことを「はい、アイデア!ポヨーン」ってやるとどうにかなる。
J どう変わっていくのだろうと期待してるというか、楽しみな気持ちで作っています。
う そこを噛み合わせていけるっていうところが面白いのかなと。
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- リスナーは曲の完成形しか聴けないですけど、個々で持ち寄ったものを1つに合わせてさらに良いものを作っている感じは確かにいつも感じていました。
- う そんな感じでやってます。
- そうして久しぶりに制作された今作の「Wait at the water」ですが、曲の聴きどころを教えてください。
- う そんなに気にせず聴いて欲しいかな!
J スティールパンをメロディアスに使ってます!
う スティールパンをメロディアスに使うのは今まで意識的にやってこなかったけど、今回はあえてやりたくなった。
J 結構それが今までにない。
う リズム楽器として使いがちだったのが、今回はメロディー楽器って感じだよね。
J ボーカルのメロディーとスティールパンのメロディーの交差具合を楽しんでいただけるんじゃないかな。
う 恥ずかしい(笑)
J さらっと聴いて繰り返し聴きたくなると思います。
いい意味であまりパンチラインがない。
う パンチがないのを楽しんで欲しいです。ENJOY NO PUNCHって感じです。
eJ そうね!本当に!
e 起伏だけが全てじゃないっていうね!
う ナチュラルに作ったのでナチュラルにゆるく楽しんでもらえたら嬉しいです。
J 自分たちも楽しみながら久しぶりに作ったので、皆さんも楽しんでくださいね。
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- そんな新曲「Wait at the water」を初披露する場が、6/23のレーベル企画イベント『BVBV』となりますが、どのような日にしたいですか?意気込みをお願いします!
- う 自分たちで企画したのって2021年7月のSILKのとき以来。
あったかい感じでBoboiのライブをするのが楽しみであります。
e 今回集まる人たちは、東京の音楽シーンをかなりクロスオーバーしてて、アンダーグラウンドのところもオーバーグラウンドのところも見てきて。結果「自分たちの居場所はここよね」って思っている気がしてます。しばらく年数があったけどまだこうやって集えてるって自分たちの生き方の真理みたいなところに繋がってる気がしてて、みんなとそういう場を共有できたら嬉しいなって思ってます。
J コミュニティレーベル主催のイベントですが、企画する側も来てくれるお客さん側もその日はみんなでコミュニティだと思っていて、こういう世の中だからこそ ”何かを一緒につくる、一緒に楽しむ”みたいなことって貴重だと思うし、今後もっと貴重なものになっていくのではないかなと思うんです。
助け合ったり支え合ったりできる場所、そういうものに出会えて幸せだし、 ”コミュニティっていいな”って来てくれるお客さんにも思ってもらえる、そして楽しんでもらえる1日にしたいです。
- ありがとうございます。
Black Boboiの今後の目標、新たに挑戦したいことはありますか? - う 今作っているアルバムを完成させるのが目標です。その作ったものと一緒にライブをどういうふうにするかっていうところは挑戦になったら面白いなと思ってます。
J まさしくうてなさんと同じで、アルバムを作っている中で、そのアルバムを聞いてもらいたい空間、自分達が鳴らしたい空間づくりを考えて、どういう場所でやってどうやって観せれたら満足度が上がるのだろう。と想像することが楽しみです。
妥協なく作りたいなと思っております。
e それに関連しますけど、Boboiって最初の頃からライブハウス以外のところでやりたいっていう妄想を常日頃してきたんだけど、自分たちが夢見てるような場所でライブするっていうのは未だちゃんと叶ったことがない。
今回これから作っていくアルバムの発表の場なのか、それ以外でも実現させられるように実力をつけたいし、やっぱりそういうところでやるには色んな人を巻き込んでいかないと出来ないことだから体力をつけたい。
J そうですね。
う 体力か。
e コミュニケーションとかも体力だなって思うので、体力つけたいですね。
う かっこいいです、体力ある人。
J あとコミュニケーション能力もだなって思う。
いろんな人を巻き込める「面白い、これに関わりたいな」って思ってもらえるようなプレゼンテーションをしたいなって思いますね。
- それでは最後になりますが、リスナーに向けてメッセージをお願いします。
- J 今までにないグッズがあるのでお楽しみに。
6/23のBINDIVIDUALのイベントの日に向けて作って販売します。お楽しみに。
- 楽しみにしています!ありがとうございました。
- Photo by Ray Otabe
- Black Boboi
- 2018年6月、音楽コミュニティレーベル「BINDIVIDUAL」の立ち上げをきっかけに、Julia Shortreed、Utena Kobayashi、ermhoiの3名で結成。2019年1月にミニアルバム「Agate」を発表し、同年8月にFUJIROCK FESTIVAL’19のレッドマーキーステージに出場。
2020年11月に1stアルバム「SILK」をリリース。
メンバーはそれぞれがソロアーティストとして、多岐に渡る活動を行っている。
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Release Information
M3「Wait at the water」- Black Boboi
- 『BVBV by BINDIVIDUAL』
日時:2024年6月23日(日) OPEN & START 17:00
会場:東京・表参道 WALL&WALL
料金:ADV. ¥3,500 / DOOR ¥4,000 (各1D代別途)
出演:
[LIVE]
Black Boboi
BAUKHA
TEJINA Nya
[DJs]
Akie
midori yamada (the hatch)
YELLOWUHURU
atashi yamanonaka
Makoto
Shimpei Watanabe
[FOOD]
TAKOBAR
・チケット
一般発売(ZAIKO):https://wallwall.zaiko.io/item/363974
4月25日(木)18:00〜6月22日(土)23:59
■公演詳細:http://wallwall.tokyo/schedule/20240623_bindividual/